デンマーク留学記 ~22日目、スウェーデンのマルメを堪能~

本日は、前々から行きたかったマルメに足を運びました。先日お会いした先生(http://onodasyoui.hatenablog.com/entry/2017/06/15/152236)からも、とてもきれいな町だったとお勧めされていましたので、だいぶ期待が高まっていました。行ってみた感想として、人が少ないからでしょうか、なんとなくコペンハーゲンに比べて小奇麗な感じがしました。自分は、正直コペンよりも、こっちの方が好きです。

 

マルメはスウェーデンで三番目に大きい都市といわれております。その歴史の中では、一時的にデンマーク側の領地だったこともあるそうです。実際に、マルメとコペンハーゲンは非常に近いところに位置し、電車で片道40分ほどです。東京から成田空港に行くのと同じくらいの感覚で行けてしまいます。

f:id:onodasyoui:20170619201108j:plain

 

電車でマルメ中央駅に到着し、そこから散策をスタートさせました。今回、散策したコースがこちら。ポイントのある中央駅から時計回りに歩を進めました。

f:id:onodasyoui:20170619201119j:plain

実際には気の赴くままに歩いていたので、もっとわき道にそれて、くねくねと動いていますが、そこまでは再現できないのでこれで失礼。それでは、この経路に沿って、見て回ってきた観光スポットをご紹介したいと思います。

 

 

・マルメ中央駅(Malmö centralstation)
最初はもちろん中央駅です。昔ながらのレンガ造りとガラス張りの近代建築が合わさった駅です。意図して造ったのかは知りませんが、レンガ造り側を出てまっすぐ進むと旧市街地に行き、ガラス張りの方面から出ると振興開発地域に到着します。

f:id:onodasyoui:20170619192506j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194433j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194419j:plain

 ↑ 駅の外観と内観。帰り際に撮影したので、ほとんどの店が閉まっていました。

 

・ストール・トリィ広場(Stortorget) 
中央駅のレンガ造りの側からまっすぐ出て、橋を渡って到着するのがこの広場です。マルメをデンマークから奪還した英雄、カール10世の銅像が中央にそびえ立っています。

f:id:onodasyoui:20170619192924j:plain

↑ 真ん中で馬に乗っているのがカール10世。

・市庁舎(Malmo City Hall)
トール・トリィ広場にありますが、残念ながら今は改装工事中でした。

f:id:onodasyoui:20170619192941j:plain

↑ 工事中の天幕に市庁舎の絵が。


・ライオン薬局(Apoteket Lejonet)
同じく、ストール・トリィ広場にあります。これは創業1571年、スウェーデン最古の薬局で、内部の装飾等が昔からそのまま残っているそうです。見学したかったのですが、残念ながらこの日は開店していませんでした。(日本の株式会社ライオンとは関係は特にないと思います・・・・・・)

f:id:onodasyoui:20170618211141j:plain

 ↑ 記念撮影をしている人も。

 

・ペトリ教会(St. Petri)
市庁舎の裏側にある教会です。大きくて写真に入りきりません。スウェーデンの教会はとても荘厳で見応えがあり、個人的にお勧めするスポットです。たまたま入ったタイミングでミサが行われていましたので、遠くから眺めることしかできませんでしたが、ミサのやっていないタイミングでしたら、もっと奥まで見学してよいそうです。スウェーデンに観光に来た際、ぜひ教会や大聖堂に立ち寄ってみてください。

f:id:onodasyoui:20170619193024j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193005j:plain

f:id:onodasyoui:20170618212348j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193040j:plain

↑ 実物はもっときれいで、厳かな雰囲気が漂っています。

 

・リラ・トリィ広場(Lilla torget)
トール・トリィ広場から、脇の細道を進むとこの広場に到着します。この広場の周りにはとても多くのバーやレストランがあり、多くの人たちで常に賑わっています。ちなみに、夕食はこの広場にあるバーでとりました(夕食については後半)。

f:id:onodasyoui:20170619192549j:plain

 ↑ ここが一番にぎわっていました。

 

・フォルムデザインセンター(Form Design Center)
リラ・トリィに来て、最も目に付くのが、朱色の壁でできたフォルムデザインセンターです。この建物の中ではファッションやインテリア等のデザインに関する展示会が無料で開かれています。また、カフェも併設されており、一休みすることも可能です(これは有料)。さらに、この建物の内部およびその周辺では、北欧のデザイナーがデザインしたお土産を買うこともできます。普通のお土産屋にはない、オリジナリティの高い商品がほしい場合は、ぜひここで購入するのがよいでしょう。(商品の写真は許可を得てから撮影させてもらいました。)

f:id:onodasyoui:20170619192532j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192604j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192616j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192701j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192642j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192627j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192716j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192728j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192740j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192756j:plain

↑ 展示品を見て、疲れたらカフェでちょっと休憩。気に入ったお土産も買えます。

 

・セーデル・ガータン通り(Södergatan)
トール・トリィ広場から続く道です。リラ・トリィ広場からも行くことができます。ここには、ブレーメンの音楽隊の像が並んでいて、記念撮影のスポットになっています。歩行者天国ですので、気楽にショッピング等を楽しむことができます。

f:id:onodasyoui:20170618210834j:plain

f:id:onodasyoui:20170619192810j:plain

f:id:onodasyoui:20170618213616j:plain

 ↑ マルメでは多数の看板が出ているので道に迷うことはまずないと思います。

 

グスタフ・アドルフ広場(Gstav Adolf Torg
トール・トリィ広場からセーデルガータン通りを、そのまままっすぐ奥へと進むとこのグスタフ・アドルフ広場に到着します。非常に広い広場で、多くの人が日光浴等、のんびりと過ごしていました。

f:id:onodasyoui:20170618213852j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193208j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194223j:plain

↑ 球体にも乗っかっていますが、マルメのキャラクターのようです。もし日本だったらゆくるされるんだろうなぁ・・・・・・。

 

・セードラ トゥールガータン通り(Södra Tullgatan)
グスタフ・アドルフ広場に敷き詰められ縦長のレンガに従って進むと、この通りに出てきます。ここも歩行者天国で、多くのカフェやショップが並んでいます。この日は、日差しが強く、とても暑かったのでアイスが飛ぶように売れていました。洒落た雑貨屋や土産屋も多く、スウェーデン土産を買う際はこの通りで選ぶのがよいと思います。

f:id:onodasyoui:20170619193309j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193232j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193322j:plain

↑ この干し方、はじめて生で見た 。

 

・マルメ市立図書館(Malmo Stadsbibliotek)
通りを戻りつつ王宮庭園を目指して西側に向かうと、この市立図書館にたどり着きました。市が運営しているとはとても思えないほど、センス抜群の図書館です。多くを語るより、写真をご覧になれば一目瞭然かと。

f:id:onodasyoui:20170619193425j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193408j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193337j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193351j:plain

 ↑ 出入り口には世界各国の文字でlibraryと。ちなみに、コペンハーゲンにもブラックダイヤモンドと呼ばれる、こちらのマルメ市立図書館に負けないくらい、よいデザインをした王立図書館が存在します。

 

・王宮庭園 (Kungsparken)
図書館に感動を覚えつつ、目的地である王宮庭園を目指します。ここの王宮庭園はマルメ城を取り囲むように存在する、自然公園です。大勢の人たちが木陰で休んでいました。噴水等の水場で水浴びをしている人もしばしばです。時期的に新緑がきれいで、とても癒されました。

f:id:onodasyoui:20170619193500j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193516j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193531j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193443j:plain

 ↑ 王宮庭園周辺ではこのような路面電車が走っています。

 

・マルメ城(Malmöhus)
王宮庭園の中を散策していると、メインの観光スポットのひとつであるマルメ城にたどり着きます。調べてみると、カンジナビア半島最古の城塞として1434年に建築されたそうです。ルネサンス様式で建設されており、16世紀からはデンマーク王室の別荘として使われ、19世紀には牢獄にもなったこともあるようです。もと王室の牢獄って一体・・・・・・・。そんなマルメ城、外見は城なのですが、なんと内部は博物館、美術館、動物園、水族館を含む複合展示施設となっていました。以前、趣味の話(http://onodasyoui.hatenablog.com/entry/2017/06/18/132939)をしたときにアクアリウムについて書きましたが、やはり北欧のアクアリウム展示はレベルが高いですね。非常に楽しかったです。

f:id:onodasyoui:20170619194009j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193617j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193601j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193953j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193634j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193652j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193704j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193840j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193719j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193744j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193809j:plain

f:id:onodasyoui:20170618224326j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193858j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193915j:plain

f:id:onodasyoui:20170619193928j:plain

↑ ミュージアムの質がとても高く、子どもたちに加わって大人も勉強できます。

 

・ヴェストラハムネン(Västra Hamnen)
城を出て北上していくと、このヴェストラハムネンという振興開発地域に出ます。要は、建設途中の高級住宅街です。北欧の近代建築による住居が多数並んでいますので、そういったデザイン建築にあこがれる人は、ぜひ一度立ち寄ってみるといいと思います。というか、ここに住もう。

f:id:onodasyoui:20170619194021j:plain

f:id:onodasyoui:20170618231729j:plain

↑ 似た地名にI Hamnen があるので注意。

 

・トルソタワー(Turning Torso)
ヴェストラハムネンに来るとちょくちょく目に付く高い建物。それがこのトルソタワーです。54階建となっており、北欧で最も高い建造物だそうです。世界的に有名な建築家サンティアゴ・カラトラヴァによってデザインされたとか。基本的に欧州の町の中では、教会よりも高い建物を建造してはいけないそうですから、このように高い建物を見るのは久しぶりになります。残念ながら、内部への立ち入りは関係者以外禁止だそうです。

f:id:onodasyoui:20170619194050j:plain

↑ 写真に収めるにはこれ以上近づくことができませんでした。

 

スカニア公園(Scaniaparken)
トルソタワーを通り過ぎ、そのまま海岸沿いのスカニア公園にやってきました。先述の通り、この日はとても暑かったので、海水浴の客で非常ににぎわっていました。また、ここでは、デンマークスウェーデンを繋ぐオーレスンド大橋を一望することができます。その景色はまさに絶景。しかし、海水浴客にまぎれてカメラを構えるのは少々怖いですね。

f:id:onodasyoui:20170619194121j:plain

f:id:onodasyoui:20170618233522j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194147j:plain

↑ 橋の右端にうっすら見えるのがコペンハーゲンです。

 

こうして観光を終え、最後に再びマルメ旧市街地のリラ・トリィ広場にやってきて夕食をとりました。スウェーデン料理を食べようと思っていたのですが、「デンマークとそんなに変わらないよ」というアドバイスを受けていましたので、何を食べようか少々悩んでいました。それぞれのレストランやバーのメニューを眺めていたら、スウェーデン牛のステーキを発見! 牧畜の盛んな北欧の国の名を冠する牛肉、これは食べるしかないと注文(盛んなのは乳牛ですけどね)。海外なのでミディアムレアでお願いして、でてきたのがこちらです。

f:id:onodasyoui:20170619194337j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194349j:plain

 

おお、思ったより小さい・・・・・・

とてもやわらかい赤身肉でした。ですが、肉からあまり旨みを感じないような・・・・・・? いや、おいしいんですよ。おいしいのですが、正直、300 SEK (約4000円) 相当かと問われるとちょっと怪しいところがあります。アメリカで4000円出せば、もっといい肉を食えそうです(というか食べたことある気がする)。その一方で、ソースがとてもおいしいかったです。味気ない牛肉(辛辣ゥー!)に対して、とてもコクと深みのあるソース。それでいて、そのソース自体の主張が強すぎることなく、ステーキを食べている感覚を維持する絶妙なバランス。あくまでも肉がメインで俺はサポートにすぎんといわんばかりです。・・・・・・おいしさの8割はこのソースで決まっていたような気がしました。味気ない牛肉を、ステーキという料理に昇華させたシェフへの技術料として4000円弱の価値があるかなぁといった感じですね。(無理矢理、自分を納得させているみたいだ。)

 

f:id:onodasyoui:20170619014507j:plain

f:id:onodasyoui:20170619194405j:plain

f:id:onodasyoui:20170619014450j:plain

↑ ちなみにお店の外観です。ランタンで各テーブルを照らしているのがおしゃれです。

 

とまぁ、奮発して強引に満足したところで、電車に乗ってコペンハーゲンに帰りました。休日2日間で、気分転換し、英気を養ったので、今週も頑張って研究していきたいと思います。あ、ちなみにコペンハーゲンーマルメ間の電車賃は、往復で220 DKK (約3740円) になります。コペンハーゲンから気軽に立ち寄ることができますので、もしあなたがコペンハーゲンに来た際は、ご一緒にマルメも堪能してはいかがでしょうか。コペンハーゲンとは一風変わった街並みを楽しむことができるはずです。